総合ディベロッパー7社を21年度の決算と22年度の決算予想を元にランキング形式で発表します。
ランキング結果
住友不動産
ヒューリック
三菱地所
野村不動産HD
三井不動産
東京建物
東急不動産HD
住友不動産(1801)
引用:住友不動産
21年3月期実績
- 売上高:9174億円
- 経常利益:2192億円
- 営業利益率:23.9%
- ROE:10.11%
- ROA:2.57%
- 自己資本比率:26.5%
- 有利子負債倍率:2.37倍
22年3月期予想
- 売上高:9200億円
- 経常利益:2280億円
- 営業利益率:24.78%
- ROE:9.98%
- ROA:2.64%
住友不動産の特徴
- 売上の主軸はオフィスビルの賃貸事業
- 分譲マンション戸数は国内2位
- 不景気にも好景気にも強いビジネスモデル
- 22年3月期のEPSは10期連続予想で過去最高を更新予定
- 配当は19期連続減配無し
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ヒューリック(1812)
引用:ヒューリック
20年12月期実績
- 売上高:3396億円
- 経常利益:1005億円
- 営業利益率:29.62%
- ROE:13.46%
- ROA:3.35%
- 自己資本比率:24%
- 有利子負債倍率:2.8倍
21年12月期予想
- 売上高:非開示
- 経常利益:1100億円
- 営業利益率:非開示
- ROE:13.15%
- ROA:3.13%
ヒューリックの特徴
- 上場してから12年連続増益で過去最高を更新予定
- 配当も12年連続増配予定
- 売上より利益の増加に注力している
- 20年度の経営効率と営業利益率がトップ
- 21年度の売上と営業利益率は非開示だが経営効率はトップを維持予定
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三菱地所(8802)
引用:三菱地所
21年3月期実績
- 売上高:1兆2075億円
- 経常利益:2243億円
- 利益率:18.58%
- ROE:7.57%
- ROA:2.27%
- 自己資本比率:30.5%
- 有利子負債倍率:1.36倍
22年3月期予想
- 売上高:1兆3260億円
- 経常利益:2450億円
- 営業利益率:18.48%
- ROE:7.67%
- ROA:2.34%
三菱地所の特徴
- 大手ディベロッパーで時価総額トップ
- 売上と利益の主軸はオフィスビルの賃貸収入
- 不況に左右されにくいビジネスモデル
- 海外の売上の主軸はアメリカだが今後はアジアに注力
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野村不動産HD(3231)
引用:野村不動産HD
21年3月期実績
- 売上高:5806億円
- 経常利益:763億円
- 利益率:13.15%
- ROE:7.45%
- ROA:2.27%
- 自己資本比率:30.4%
- 有利子負債倍率:1.73倍
22年3月期予想
- 売上高:6800億円
- 経常利益:770億円
- 営業利益率:11.32%
- ROE:8.49%
- ROA:2.58%
野村不動産HDの特徴
- 売上の主軸は住宅事業、利益の主軸は都市開発事業
- 10期連続増配予定
- 用地調達能力は大手の中でダントツ
- 分譲マンション戸数は国内3位
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三井不動産(8801)
引用:三井不動産
21年3月期実績
- 売上高:2兆0075億円
- 経常利益:2037億円
- 利益率:10.15%
- ROE:5.22%
- ROA:1.17%
- 自己資本比率:33%
- 有利子負債倍率:1.42倍
22年3月期予想
- 売上高:2兆1500億円
- 経常利益:2300億円
- 営業利益率:10.7%
- ROE:6.26%
- ROA:2.07%
三井不動産の特徴
- 戦後一貫して不動産業界で売上トップ
- 大手ディベロッパーで一番自己資本比率が高い
- 売上は9期連続増収予想
- 事業ポートフォリオは綺麗に分散されている
- 初心者でも安心して長期保有出来る銘柄
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東京建物(8804)
引用:東京建物
21年3月期実績
- 売上高:3349億円
- 経常利益:496億円
- 利益率:14.82%
- ROE:8.32%
- ROA:1.99%
- 自己資本比率:24%
- 有利子負債倍率:2.5倍
21年12月期予想
- 売上高:3550億円
- 経常利益:540億円
- 営業利益率:15.21%
- ROE:8.08%
- ROA:1.97%
東京建物の特徴
- 日本で一番歴史のある総合不動産ディベロッパー
- 売上の主軸は東京を中心としたビル事業で97%以上の稼働率
- 海外は中国で圧倒的な強み
- 21年12月期は増収増益で過去最高を更新予定
- 8期連続増配予定
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東急不動産HD(3289)
引用:東急不動産HD
21年3月期実績
- 売上高:9077億円
- 経常利益:565億円
- 利益率:6.23%
- ROE:3.67%
- ROA:0.84%
- 自己資本比率:22.5%
- 有利子負債倍率:2.48倍
22年3月期予想
- 売上高:1兆0400億円
- 経常利益:800億円
- 営業利益率:7.69%
- ROE:5.03%
- ROA:1.13%
東急不動産HDの特徴
- 私鉄最大級の東急グループの一員
- 財務状況、営業利益率、経営効率は大手の中でワースト
- 事業ポートフォリオはバランスが取れている
- 8期連続減配無し
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まとめ
大手ディベロッパー7社の中で、2021年は住友不動産に期待。
10期連続EPSを増加させていて、過去最高を更新予定なのは魅力的です。
配当性向も20%以下で19期連続減配していないので、配当目的で保有してもいいと思います。
配当目的で忘れてはいけないのがヒューリックです。
上場来12年連続過去最高益を更新していて、12年連続増配予定です。
利益率が大手ディベロッパーの中で一番高く、売上高より利益を追求しています。
もう一つの高配当銘柄は野村不動産で、10期連続増配予定です。
住宅に強みを持っている野村不動産は、大手ディベロッパーの中で用地調達はトップです。
実際に分譲マンション戸数は住友不動産に次ぐ国内3位です。
不況に強い事業を主力としているのは、三菱地所と東京建物になります。
三菱地所は不況に強いオフィスビル事業とアメリカにも強みを持っています。
東京建物は東京を中心にビルの稼働率97%以上はかなり安定した企業です。
景気に左右されにくい事業ポートフォリオを分散しているのが、三井不動産と東急不動産HDです。
しかし、新型コロナショックの影響を大きく受けたのが東急不動産HDと三井不動産でした。
三井不動産は9期連続増収を予定していて、アメリカだけでなくインドにも進出しています。
東急不動産は、大手ディベロッパーの中で再生可能エネルギーに取り組んでいます。
このように7社ともビジョンや強みは全く違いますが、様々な魅力や将来性を感じます。
但し、大手ディベロッパーは、自己資本比率が低く、有利子負債倍率が高い傾向にあります。