上場しているスーパーゼネコン4社を2022年3月期の決算を元にランキング形式で発表します。
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ランキング結果
鹿島建設
大成建設
大林組
清水建設
鹿島建設(1812)
引用:鹿島建設
- 売上高:2兆0796億円
- 営業利益:1233億円
- 利益率:5.93%
- ROE:11.41%
- ROA:4.61%
- 自己資本比率:40.5%
- 有利子負債倍率:0.38倍
22年度決算でも売上高と営業利益でトップの座を維持したのが鹿島建設。
利益率では大成建設に劣りますが、ROEはトップでした。
23年度も売上高、営業利益、経営効率でトップを維持予定です。
鹿島建設の特徴
- 23年度も売上高と営業利益共に1位をキープ予想
- 海外事業は売上の30%まで成長中
- 海外事業はアメリカに強みを持っている
- 五洋建設と寄神建設と共同で洋上風力建設用の船を建造中
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大成建設(1801)
引用:大成建設
- 売上高:1兆5432億円
- 営業利益:960億円
- 利益率:6.23%
- ROE:8.36%
- ROA:3.73%
- 自己資本比率:44.4%
- 有利子負債倍率:0.26倍
22年度決算で売上高3位、営業利益2位で営業利益率と自己資本比率が最も高かったのが大成建設です。
22年度も営業利益率はトップを維持予定です。
22年3月期は、再開発案件への強みを発揮していています。
また株主還元へ積極的な企業で、自社株買いを発表しました。
大成建設の特徴
- 海外事業は、アジアや中東を中心に展開
- 「ボスポラス海峡横断」工事を代表に、大型土木工事に強み
- 国内の法定開発案件は、大手ゼネコンの中でNO.1の実績
- 株主還元に積極的なので長期保有目的なら大成建設をまず考えたい
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大林組(1802)
引用:大林組
- 売上高:1兆9228億円
- 経常利益:410億円
- 利益率:2.13%
- ROE:4.15%
- ROA:1.67%
- 自己資本比率:39.5%
- 有利子負債倍率:0.21倍
22年3月期決算では、大きく減益したのが大林組です。
原因は、複数の大型工事での工事損失引当金の計上です。
この工事損失引当金とは、工事に対して赤字の見通しが立った時、先に当期の損失として計上しておく事です。
23年3月期決算予想では、売上高と経常利益共に2位を予想です。
大林組の特徴
- 国内の建築事業は、首都圏や関西圏の都市開発に強み
- 海外事業は、アメリカやカナダの北米に強み
- 今後は、海外事業と再生可能エネルギー事業に注力
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清水建設(1803)
引用:清水建設
- 売上高:1兆4829億円
- 経常利益:451億円
- 利益率:3.04%
- ROE:5.8%
- ROA:2.37%
- 自己資本比率:38.7%
- 有利子負債倍率:0.6倍
最下位は、大林組と同じく大幅な減益となった清水建設です。
大幅な減益の原因は、原材料や人件費の高騰と受注案件のVE提案が認められなかった事です。
清水建設は、国内建築事業が売上の約80%を占める主力事業です。
その為海外展開では他のスーパーゼネコンと比べて遅れをとっています。
しかし22年3月期の決算では、投資開発事業の利益額は確実に成長しています。
清水建設の特徴
- 売上の主軸は、国内建築で売上の約80%を占める
- 歴史的建造物、医療関連に強み
- 今後は国内外での不動産開発に注力
- 超大型洋上風車の建設に対応できる世界最大級の船を建造中
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まとめ
スーパーゼネコン4社の中で、23年3月期も鹿島建設に期待。
基本的にスーパーゼネコン4社は、どの企業も財務体質と経営効率が高いです。
清水建設は、堅実経営で無理に受注をしない事で有名です。
しかし22年3月期では、利益面でかなりの苦戦をしました。
原材料や人件費の高騰の問題もあるので利益面の回復には時間がかかりそうです。
事業内容は国内の民間建築の比率が高く、医療関連に強みがあるので今後も手堅い印象です。
さらに中期経営計画では、収益事業である不動産開発に注力をしています。
22年度の利益率が一番高かったのは大成建設でした。
国内の再開発案件とアジアや中東を中心とした海外の建築土木工事の需要は期待出来ます。
また1800万株(発行済み株数の8.98%)、または500億円とする自社株買いを発表しました。
スーパーゼネコンの中で最も株主還元に積極的な企業です。
23年度3月の決算予想でも、3年連続トップの狙うのが鹿島建設です。
また鹿島建設は、日本のゼネコンの中で一番先に海外に進出しています。
その中でも特にアメリカに強みを持っています。
将来的には、海外の比率を40%から50%まで引き上げる事を視野に入れています。
23年3月期決算予想で売上高、営業利益で2位なのが大林組です。
大林組も鹿島建設と同じく北米に強みを持っています。
実際にアメリカとカナダで、建築系ゼネコン1社と土木系ゼネコン2社を買収しています。
4社ともビジョンや強みは全く違いますが、様々な魅力や将来性を感じます。
財務も優良で配当も3%前後なので、高配当銘柄としてポートフォリオに検討して頂きたいです。