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株価分析(不動産)

SREホールディングス(2980)の株価を分析【グロース銘柄】

SREホールディングス(2980)の株価を分析していきます。

 

SREホールディングスを5つのポイントで説明

    • 業界を問わず業務支援ソフトを提供する不動産テック企業
    • 22年3月期の業績は7期連続増収増益予想
    • SaaS型のビジネスが利益の主力で解約率も低い
    • 配当や優待がないので成長性に注目
    • 底値メドは3300円付近だが節目を確認して買いたい

 

 

SREホールディングスの概要

SREホールディングスは、AI技術を使ったソフト開発を行いSaaS型で提供する不動産テック企業。

 

SREとは、SONY  REAL ESTATEの略でソニーグループのベンチャー企業です。

 

テクノロジーを活用したスマートな不動産業として創業されました。

 

また創業直後からエージェント制を特徴とした不動産仲介事業を手掛け始めています。

 

この不動産テック事業が売上高の主力事業です。

 

現在は、成長戦略としてSaaSやシステム提供関連の事業に主軸を移しています。

 

実際にAIクラウド&コンサルティング事業が利益の主力事業になっています。

 

SREホールディングスは、不動産テック企業の中でもリアル×テクノロジーのオンリーワン企業です。

 

AIクラウド&コンサルティング

AIクラウド&コンサルティング事業は、AIクラウドとAIコンサルティングの2つに分かれます。

 

AIクラウド

引用:SREホールディングス

 

パッケージ化された業務支援型クラウドツールを提供しています。

 

従来の不動産の査定は人による査定で時間と手間がかかっていました。

 

この作業をSREホールディングスのAI不動産査定ツールにする事で、素早く正確に査定ができます。

 

その利用料を月額課金のSaas型のビジネスです。

 

直近12か月の平均解約率は0.5%とかなり低い水準です。

 

AIコンサルティング

引用:SREホールディングス

 

AIコンサルティングは、幅広い業界にAIコンサルティングを提供しています。

 

幅広い業界の企業向けにテーラーメイド型のアルゴリズムを開発し、提供しています。

 

システム開発費用、ツール利用料、メンテナンス費用が収益源になっています。

 

獲得案件数の業界別割合

引用:SREホールディングス

 

AIコンサルティング事業の獲得案件数の内、不動産業はわずか13%です。

 

独自のサービスで主な競合他社がいないので、まだまだ伸びしろがあります。

 

不動産テック事業

不動産テック事業は、不動産仲介サービスとスマートホームサービスの2つに分かれます。

 

不動産仲介サービス

引用:SREホールディングス

 

不動産仲介業は、不動産を販売することで得られる仲介手数料が収益源になっています。

 

エージェント制とは、売手側と買手側に別々のエージェントがつく片手取引です。

 

スマートホームサービス

引用:SREホールディングス

 

スマートホームサービスは、投資用不動産の開発や販売を行っています。

 

投資用不動産は、IoT技術等を活用したマンション「AIFLAT」を中心とした物件になります。

 

この不動産売却益が主な収益になります。

 

 

事業セグメント

SREホールディングスは、2つのセグメントから成り立っています。

  • AIクラウド&コンサルティング事業:AIやIT技術を活用した業務支援サービスの提供
  • 不動産テック事業:不動産仲介とIoTを活用した投資用マンションの販売

 

SREホールディングスの売上構成比率(2021年12月期)

 

SREホールディングスの売上の主力は、不動産テック事業で全体の86.3%を占めています。

 

SREホールディングスの利益構成比率(2021年12月期)

 

SREホールディングスの利益の主力は、AIクラウド&コンサルティングで全体の54%を占めています。

 

特に、AIクラウド&コンサルティングの利益率は55.4%とかなり高い水準です。

 

 

株価の推移

月足2年チャート

引用:株探

 

週足2年チャート

引用:株探

 

株価指標

  • PER:66.8
  • PBR:6.5倍

 

不動産業の平均PERが15.2倍、PBRが1.2倍なので、かなり割高と判断されています。

 

チャート分析

週足移動平均線は、全て下向きなので中期的には下落傾向です。

 

週足2年チャートを見てみると、21年11月に最高値10270円をつけてから下落中です。

 

上場してから株価は、右肩上がりに成長していたので節目と言う節目がありません。

 

しいて言うと3300円付近ですが、約1.5か月間の調整でした。

 

高値からの下落の目安は、「半値八掛け二割引き」と言われています。

 

そのことから考えても3300円が下値目途になると思います。

 

 

業績と収益性の推移

売上高と営業利益

引用:株探

 

売上の過去最高は2021年に73億円、営業利益の過去最高も2021年の10億円です。

 

22年3月期の売上高と営業利益は、過去最高を更新予想です。

 

経営効率

引用:株探

 

  • 営業利益率:11.44%
  • ROE:9.74
  • ROA:4.65
  • EPS:53.7

 

不動産業の平均ROEは8.82%、ROAは2.1%なので、経営効率は平均を上回る企業です。

 

大手ディベロッパー28社の平均営業利益率は12%なので、平均を少し下回る利益率です。

 

22年3月期業績推移イメージ

引用:SREホールディングス

 

AIクラウド&コンサルティング事業が四半期ごとに成長しているのが分かります。

 

また不動産テック事業は、スマートホームサービスの大型案件を第4四半期に予定しています。

 

 

財務状況

引用:株探

 

  • 自己資本比率:47.8%
  • 有利子負債倍率:0.93倍

 

自己資本比率は、不動産業の平均が33.4%なので平均を大きく上回る企業です。

 

有利子負債倍率は、不動産業の平均が1.34倍なので平均を大きく下回る企業です。

 

 

成長戦略

ターゲット市場

引用:SREホールディングス

 

SREホールディングスは、ターゲット市場が2025年には3.3兆円になると考えています。

 

内訳は、不動産テック市場が1.4兆円、AIビジネス市場が1.9兆円です。

 

事業戦略

不動産領域の独自のデータエコシステム拡充

引用:SREホールディングス

 

不動産領域では独自のデータエコシステムを拡充に取り組んでいます。

 

これにより、AIソリューションやツールの付加価値を向上する好循環を拡大します。

 

不動産領域を超えた新規AIモジュールの創出

引用:SREホールディングス

 

データと業界ノウハウを保有するパートナーと協業しています。

AIアルゴリズムを活用した共同でのサービス展開を様々な企業と構築中です。

 

例えば大和証券と共同で、不動産価格推定エンジンを使った不動産買取事業者向けプラットフォーム
サービスの事業性を検証しています。

 

将来的に不動産業界や金融機関向けのサービスとしての展開を検討しています。

 

AIクラウドサービス 売上拡大の方向性

引用:SREホールディングス

 

「顧客単価向上×契約数増」を通じて、クラウドサービスのARR成長をさらに加速させます。

 

 

配当金と株主優待

配当金の推移

残念ながらSREホールディングスは、配当を出していませんでした。

 

株主優待

残念ながらSREホールディングスは、株主優待の設定をしていませんでした。

 

 

まとめ

SREホールディングスを買うなら、3300円で底打ちを確認してから買いを検討したい。

 

SREホールディングスの事業内容は、2つの事業セグメントになります。

 

AIクラウド&コンサルティング事業は、AIやIT技術を活用した業務支援サービスの提供です。

 

不動産テック事業は、従来の不動産仲介とIoTを活用した投資用マンションの販売です。

 

利益の主力事業のAIクラウド&コンサルティング事業はSaaS型の収益構造です。

 

不動産や金融業界以外にも展開しているので、今後も着実なシェアの拡大が見込めます。

 

不動産テック事業は、従来の不動産業と同じなのでどうしても第四四半期に成果が集中します。

 

SREホールディングスの今後は、AIクラウド&コンサルティング事業が成長の基盤になります。

 

22年3月期も過去最高の売上と利益を更新予想ですが、株価が下落中です。

 

やはりアメリカの金利上昇をきっかけに割高な企業は売られています。

 

しかし、財務基盤を見ると借入金も少なく自己資本比率も40%を超えるので安全な企業です。

 

ただ、年々営業利益率が低下している事も嫌気されていると思います。

 

20年3月期から比べると利益率が約40%下がっています。

 

チャートは右肩下がりに下落中で、目立った節目はありません。

 

しいて言うと3300円付近で、高値からの「半値八掛けニ割引」の格言からしても3300円付近になります。

 

業績や事業内容はまだまだ成長の期待が出来るので、3300円付近や節目を作るまで待った方がよさそうです。

 

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