プレサンスコーポレーション(3354)の株価を分析していきます。
プレサンスコーポレーションを5つのポイントで説明
- 全国と近畿圏、東海圏でのマンション供給戸数NO.1
- 今期は減収減益予想だが、来期は回復の見込み
- ファンダメンタルは、マンションディベロッパーの中でもトップクラス
- 購入は様子見推奨だが1470円で検討したい
- チャートは日足200MA、週足26MAを割り込んでいる
プレサンスコーポレーションの概要
プレサンスコーポレーションは、関西と東海を中心にマンションを企画・開発・分譲・管理する独立系マンションディベロッパーです。
またサムティ、エスリード、日商エステムと並ぶ関西の4大ディベロッパーになります。
プレサンスコーポレーションは、マンションを販売する不動産販売事業が主力になります。
またプレサンスのマンションの特徴は、利便性と環境性が高い好条件な都市型マンションです。
販売するマンションは、ファミリー向けの分譲マンションと投資用のワンルームマンションを供給しています。
この都市型マンションを完成前に売り切る営業力もプレサンスコーポレーションの強みです。
このマンションの供給戸数では、2020年度の全国供給戸数で全国で首位になりました。
また21年1月よりオープンハウス(3288)の連結子会社になっています。
それに伴って決算時期も本決算を3月から9月に2021年から変更を予定しています。
プレサンスの強みと相乗効果
引用:プレサンスコーポレーション
プレサンスコーポレーションの強みは、用地調達能力と商品を完成前に売り切る営業力です。
また大手ディベロッパーと比べて、意思決定が速いのも業界で好感されています。
その結果、土地情報での優先権を勝ち取っています。
マンション供給戸数全国NO.1
引用:プレサンスコーポレーション
プレサンスコーポレーションは、2020年の全国マンション供給戸数で初めてのNO.1になりました。
2019年までは、住友不動産が6年連続で全国マンション供給戸数NO.1の絶対王者でした。
大手の住友不動産や野村不動産を大きく引き離してNO.1になったインパクトは大きいです。
プレサンスコーポレーションは、関西エリアを地盤にしているので近畿圏で11年連続NO.1を獲得。
東海エリアでは、愛知県の地場ディベロッパーの「三立プレコン」を子会社にしています。
強みの調達能力と地場企業のシナジーで、中京圏で9年連続NO.1を獲得しています。
事業セグメント
プレサンスコーポレーションは、2つのセグメントから成り立っています。
- 不動産販売事業:マンションの企画開発と販売
- その他事業:不動産賃貸・仲介・管理、家賃等債務保証業、損害保険代理事業、マンションの内装工事等
プレサンスコーポレーションの売上構成比率(2021年3月期)
売上の主力は、全体の約96%を占める不動産販売事業になります。
商品別売上高
不動産販売事業の中でもマンション販売が、約85%を占めています。
プレサンスコーポレーションの利益構成比率(2021年3月期)
利益の主軸も不動産事業になっていて、利益全体の約70%を占めてます。
株価の推移
月足10年チャート
引用:株探
週足5年チャート
引用:株探
日足6か月チャート
引用:株探
株価指標
- PER:6.8倍
- PBR:0.76倍
不動産業の平均PERが15.2倍、PBRが1.2倍な事を考えると、かなり割安と判断されています。
チャート分析
月足10年チャートを見ると、上場してから右肩上がりに株価は成長してきました。
しかし、現在の株価1800円を超えると高値圏になっているのが分かります。
過去に4度この1800円台を突破しましたが、全て1900円台に行けず下落しています。
直近でも4月に1829円を付けたのですが、そこから現在の1500円台まで下落しています。
実際に週足5年チャートを見ると、現在の株価1500円付近が一つの節目になっています。
しかし現在株価は、ダブルトップのネックラインを割って下落傾向です。
この1500円付近の節目を下回ると次は1465円付近が次の節目ですが、日足200MAを割り込んでいます。
業績と収益性の推移
売上高と営業利益
引用:株探
売上高の過去最高は21年3月に2438億円で、11期連続増収しています。
営業利益の過去最高は、2020年の326億円です。
変則的に6か月決算になる21年9月期は、減収減益予想です。
これは、手元資金の拡充を優先するために、土地仕入れの抑制や仕入済み土地を売却したからです。
しかし、減収減益の決算予想ですが、3月時点で進捗率は72.5%を確保しています。
また、22年10月から23年9月期は業績回復の見込みです。
経営効率
引用:株探
- 営業利益率:12.48%
- ROE:16.13%
- ROA:7.09%
- EPS:114.6円
不動産業の平均ROEは8.82%、ROAは2.1%です。
マンションディベロッパー10社の平均営業利益率は9.1%です。
この3つの指標を上回っている、ファンダメンタルが優秀な企業です。
特にROEは、マンションディベロッパーの中でNO.1の数値になっています。
財務状況
引用:株探
- 自己資本比率:51.8%
- 有利子負債倍率:0.74倍
不動産業の自己資本比率の平均が33.4%、有利子負債倍率の平均が1.34倍です。
プレサンスコーポレーションは、平均を大きく上回る健全な財務状況です。
剰余金に関しても、総資産に対して46%もあるので安定して収益を蓄積してきた事が分かります。
中期経営計画
プレサンスコーポレーションは、21年3月期までの3年間で中期経営計画を策定していました。
21年は本決算が3月から9月に移行になります。
本決算の発表後に新しい中期経営計画が発表されると思います。
業績目標
引用:プレサンスコーポレーション
配当性向目標
引用:プレサンスコーポレーション
23年3月期までの5年以内に配当性向20%へ引上げるとしていました。
現在の配当性向は13.9%なので、この方針は引き続き実行してもらいたいです。
配当総額目標
引用:プレサンスコーポレーション
21年3月期までの3年間で、前年対比15%以上の増配を掲げて実行していました。
配当金の推移と株主優待
配当金の推移
引用:バフェットコード
- 配当金:16円(2021年3月期)
- 配当利回:2.06%(21年6月4日終値)
- 配当性向:13.9%
配当は、21年3月の期末配当だけで見ると2.06%の配当利回りになっています。
しかし、21年9月期に本決算を移行するので、その時に発表される配当金に注目です。
さらに今回は半分になりますが、例年では400株から5000円分の株主優待があります。
株主優待を入れた総配当利回りは2.6%になるので、高配当銘柄になります。
株主優待
2021年は3月末に株主名簿に記載または記録された株主を対象に、株主優待を実施しています。
優待内容
引用:プレサンスコーポレーション
今回は6ヶ月間の変則決算なので、前期実績の半分を2021年12月末頃に行う予定です。
まとめ
プレサンスコーポレーションを買うなら、今は様子見したい。
好立地な用地を調達して、販売前に売り切る営業力が強みのプレサンスコーポレーション。
マンション供給戸数は毎年増えていたのですが、業界トップに2020年になりました。
オープンハウスの連結子会社になったことで、関東と関西での土地情報がさらに強化されています。
オープンハウスの土地情報が加わる事で、プレサンスの関東圏への進出は加速していくと考えられます。
また3か月決算では前年同期比22.3%の増収、営業利益は3倍とかなりの好決算を出しています。
21年9月期の6か月決算に対しても上方修正を行っているので、順調に進捗しています。
しかし、チャートを見ると5月24日から下落しています。
これは21年3月期の決算の会社説明が発表される当日です。
そこから日足200MA、週足26MAを割り込んでいるので、再び上昇は厳しいです。
もし安値で拾いたい場合は1470円付近が次の下値目途です。
しかし、1400円まで下落も頭に入れておきたいです。
こちらもCHECK
オープンハウスグループ(3288)の株価分析と特徴【M&Aで成長中】
オープンハウスグループ(3288)の株価分析と特徴をまとめていきます。 オープンハウスグループを5つのポイントで説明 狭く小さい土地での戸建住宅の販売に強み 売上と利益の主力は戸建関連事 ...
続きを見る
こちらもCHECK
エスリード(8877)の株価を分析【高配当銘柄】
エスリード(8877)の株価を分析していきます。 エスリードを5つのポイントで説明 ファンダメンタルは、大手ディベロッパーと比べても優秀 販売戦略も財務体質もローリスク経営志向 分譲マン ...
続きを見る
こちらもCHECK
サムティ(3244)の株価分析と特徴【株主優待が人気の高配当銘柄】
サムティ(3324)の株価分析と特徴をまとめていきます。 サムティを5つのポイントで説明 売上と利益の主軸は賃貸マンション・オフィスビル・ホテル等の開発と供給 25年12月までにインカム ...
続きを見る