スーパーゼネコン5社を23年度の決算を元にランキング形式で発表します。
ランキング結果
鹿島建設
大林組
大成建設
清水建設
竹中工務店
鹿島建設(1812)
引用:鹿島建設
- 売上高:2兆6651億円
- 営業利益:1362億円
- 利益率:5.11%
- ROE:1.017%
- ROA:3.9%
- 自己資本比率:38.6%
- 有利子負債倍率:0.51倍
23年度の決算で3年連続で売上高と営業利益でトップの座を維持したのが鹿島建設。
24年度も売上高、営業利益、経営効率でトップを維持予定です。
鹿島建設の特徴
- 24年度も売上高と営業利益共に1位をキープ予想
- 海外事業は売上の30%まで成長中
- 海外事業はアメリカに強みを持っている
- 五洋建設と寄神建設と共同で洋上風力建設用の船を建造中
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大林組(1802)
引用:大林組
- 売上高:2兆3251億円
- 営業利益:793億円
- 利益率:3.41%
- ROE:6.99%
- ROA:2.67%
- 自己資本比率:38.2%
- 有利子負債倍率:0.22倍
24年3月期決算で、スーパーゼネコンの中で売上高と営業利益で2位が大林組です。
24年度の決算予想では、売上高を過去最高の更新予想です。
大林組の特徴
- 国内の建築事業は、首都圏や関西圏の都市開発に強み
- 海外事業は、アメリカやカナダの北米に強み
- 今後は、海外事業と再生可能エネルギー事業に注力
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大成建設(1801)
引用:大成建設
- 売上高:1兆7650億円
- 営業利益:264億円
- 利益率:1.5%
- ROE:4.58%
- ROA:1.75%
- 自己資本比率:36%
- 有利子負債倍率:0.41倍
23年度決算で売上高4位、営業利益4位で財務体質が最も健全だったのが大成建設です。
24年度は、利益面で厳しい状況が続くが増収増益の予想。
大成建設の特徴
- 海外事業は、アジアや中東を中心に展開
- 「ボスポラス海峡横断」工事を代表に、大型土木工事に強み
- 国内の法定開発案件は、大手ゼネコンの中でNO.1の実績
- 株主還元に積極的なので長期保有目的なら大成建設をまず考えたい
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清水建設(1803)
引用:清水建設
- 売上高:2兆55億円
- 営業利益:-246億円
- 利益率:-1.23%
- ROE:1.97%
- ROA:0.69%
- 自己資本比率:35%
- 有利子負債倍率:0.68倍
23年度決算で売上高3位、営業利益が最下位なのが清水建設です。
工事損失引当金がスーパーゼネコンの中ので1番大きいのが清水建設でした。
清水建設は、国内建築事業が売上の約80%を占める主力事業です。
海外展開では他のスーパーゼネコンと比べて遅れをとっています。
しかし直近3年間の決算では、投資開発事業の売上高は確実に成長しています。
清水建設の特徴
- 売上の主軸は、国内建築で売上の約80%を占める
- 歴史的建造物、医療関連に強み
- 工事損失引当金はスーパーゼネコンの中で1番大きい
- 超大型洋上風車の建設に対応できる世界最大級の船を保有
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竹中工務店(非上場)
引用:竹中工務店
- 売上高:1兆6124億円
- 営業利益:456億円
- 利益率:2.8%
- ROE:4.1%
- ROA:1.87%
- 自己資本比率:38.6%
- 有利子負債倍率:0.09倍
23年度決算で売上5位、営業利益3位の竹中工務店です。
竹中工務店は、建築専業のスーパーゼネコンです。
実際に売上の約95%が国内の建築工事が占めています。
利益面では、建築事業と開発事業のバランスが取れているのが特徴です。
竹中工務店の特徴
- 売上の主軸は国内建築で売上の約90%を占める
- ランドマークとなる建築物に強み
- 今後は国内外での不動産開発に注力
- 利益面では開発事業の利益率の高さに注目
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まとめ
スーパーゼネコン5社の中で、24年度は鹿島建設と大林組に期待。
基本的にスーパーゼネコン5社は、どの企業も財務体質と経営効率が高いです。
非上場ですが、竹中工務店は建築専業のゼネコンです。
在阪ゼネコンですが、発祥の東海地区でも地盤をしっかり持っています。
売上の約95%が国内の建築工事が占めています。
利益面では、建設事業と開発事業のバランスが取れています。
この開発事業の利益率は、今後も注目です。
清水建設は、堅実経営で無理に受注をしない事で有名です。
しかし23年度の決算では、工事損失引当金がスーパーゼネコンの中で1番大きい金額になりました。
かなり無理をした受注をした事が分かります。
事業内容は国内の民間建築の比率が高く、医療関連に強みがあるので今後も手堅い印象です。
さらに中期経営計画では、収益事業である不動産開発に注力をしています。
スーパーゼネコンの中で最も株主還元に積極的な企業が大成建設です。
今後の国内の再開発案件とアジアや中東を中心とした海外の建築土木工事の需要は期待出来ます。
施工不良や納期遅延の不安要素がありましたが、もとは経営効率の優秀な企業です。
24年度決算予想で売上高、営業利益で2位なのが大林組です。
大林組も鹿島建設と同じく北米に強みを持っています。
実際にアメリカとカナダで、建築系ゼネコン1社と土木系ゼネコン2社を買収しています。
24年度の決算予想でも、4年連続トップの狙うのが鹿島建設です。
また鹿島建設は、日本のゼネコンの中で一番先に海外に進出しています。
その中でも特にアメリカに強みを持っています。
将来的には、海外の比率を40%から50%まで引き上げる事を視野に入れています。
5社ともビジョンや強みは全く違いますが、様々な魅力や将来性を感じます。