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株価分析(建設・土木)

ライト工業(1926)の株価を分析【国土強靭化銘柄】

ライト工業(1926)の株価を分析していきます。

 

ライト工業を5つのポイントで説明

  • 斜面対策工事と地盤改良工事の特殊土木で国内首位
  • 国土強靭化計画を追い風に22年3月期の決算も過去最高を更新予想
  • 財務体質と経営効率はかなり優秀
  • 配当性向30%台で9年連続増配予定
  • 月足10年チャートを見ると株価は綺麗な右肩上がり

 

 

ライト工業の概要

ライト工業は、土木事業の中でも特殊土木でトップシェアを持つパイオイニア企業です。

 

特殊土木の中でも斜面・法面対策・地盤改良の分野で国内屈指の高い技術を持っていま

 

 

斜面・法面対策工事とは、台風や地震で起こる土砂災害を防止する工事です。

 

具体的には、人工的に形成された切土や盛土の法面を降雨や表流水などの浸食から守ります。

 

これにより斜面で発生する落石や崩壊、地すべりなどを抑止することが出来ます。

 

 

地盤改良工事とは、台風や地震で起こる地盤の液状化を防止する工事です。

 

具体的には、地盤に固化材を混ぜて撹拌することで、短期間で軟弱な地盤を強化する事が出来ます。

 

ライト工業は、これらの特殊土木工事を1年間に2000件以上を行っています。

 

 

このようにライト工業は、ビルや橋・道路等を作る際に欠かせない地盤強化の工事が得意です。

 

今後は、既存のインフラの延命措置である保守補強分野を強化していくとしています。

 

特に、既存の橋やトンネルの保守補強分野が大きなマーケットになると予想しています。

 

 

海外での事業展開は、アメリカ、シンガポール、香港、ベトナムに進出しています。

 

海外の売上比率は全体の約3.9%ありませんが、今後は総売上高1割を目指す成長分野です。

 

特殊土木のパイオニア

引用:ライト工業

 

ライト工業は「特殊土木のパイオイニア」と呼ばれていて、研究開発にかなり力を入ています。

 

その結果としてライト工業が保有する有効特許件数は220件以上、保有工法は160工法以上になります。

 

この特許の価値は、スーパーゼネコンに次ぐ企業と評価されています。

 

コンダクションナビ工法

引用:ライト工業

 

コンダクションナビ工法では、既存建物の下などの直接地盤改良できない場所でも地盤改良できます。

 

土の中で自在に曲げて穴を掘るので、障害物を避けて稼働中の施設に施工も出来ます。

 

液状化対策では、建物の脇から薬液を注入して地盤を固めます。

 

 

事業セグメント

ライト工業は、主に2つのセグメントから成り立っています。

 

  • 建設事業:斜面・法面対策工事、基礎・地盤改良工事、補修・補強工事、環境修復工事、一般土木工事及び建築工事等
  • その他事業:商品資材販売事業、リース事業及び訪問介護事業等

 

ライト工業の売上構成比率(2021年3月)

セグメント別構成比率

 

売上高の主軸は建設事業になり、全体の約99%を占めているので分かりやすい事業内容です。

 

工種別受注構成比率(2021年3月期)

引用:ライト工業

 

内訳は、斜面・法面対策工事が34.4%、基礎・地盤改良工事が32.6%になっています。

 

法面工事・地盤改良工事では、国内トップの売上規模です。

 

いかにこの特殊土木分野に強みを持っているかが分かります。

 

 

また、売上比率13.2%と3番目に大きいのが建築事業です。

 

マンションを中心にビル、ホテル、医療福祉施設など建築工事にも実績があります。

 

エリア別構成比率(2021年3月期)

 

エリア別の売上は日本国内が96.1%、北米エリアが2.3%、その他エリアが1.6%になります。

 

ライト工業の利益構成比率(2021年3月)

 

利益の主軸も建設事業になり、全体の99.8%を占めています。

 

21年3月期の建設事業の利益率は10.8%、その他事業の利益率が4.4%です。

 

大手ゼネコン23社の平均営業利益が6.7%なので、非常に高い利益率になっています。

 

 

株価の推移

月足10年チャート

引用:株探

 

週足3年チャート

引用:株探

 

株価指標

  • PER:11.2
  • PBR:1.3

 

建設業の平均PERが9.8倍、PBRが0.9倍な事を考えると少し割高と判断されています。

 

チャート分析

月足10年チャートを見ると、株価は右肩上がりに成長しています。

 

月足移動平均線は3本共上向きなので、長期的にも上昇傾向です。

 

月足24MAや60MAにタッチしている時は、買い時になっています。

 

週足移動平均線も3本共上向きなので、中期的にも上昇傾向です。

 

今後も国土強靭化計画を追い風に上昇傾向になると考えられます。

 

 

業績と収益性の推移

売上高と営業利益

引用:株探

 

売上高の過去最高は2021年に1082億円、営業利益の過去最高も2021年の117億円です。

 

22年3月期も増収増益予想なので、過去最高を更新予定です。

 

経営効率

引用:株探

 

  • 営業利益率:10.73%
  • ROE:11.64
  • ROA:8.09%
  • EPS:168.2

 

上場企業の平均ROE8%、ROA3%なので、経営効率は平均を大きく上回る企業になります。

 

大手ゼネコン23社の平均営業利益が6.7%なので、非常に高い利益率になっています。

 

22年3月期も安定した営業利益率を予想しています。

 

 

財務状況

引用:株探

 

  • 自己資本比率:67.3
  • 有利子負債倍率:0.01

 

100億円以上の建設業の自己資本比率の平均が44%なので、平均を大きく上回る企業です。

 

直近3年の自己資本比率は上昇傾向にあり、有利子倍率は無借金に近い0.01倍です。

 

余剰金も増加傾向で、総資産に対して58.3%なので財務状況はかなり優秀な企業です。

 

営業CFはプラスで、投資CFと財務CFはマイナスなので安定して成長しています。

 

 

中期経営計画

ライト工業は、2018年度から2021年度までの中期経営計画を策定しています。

 

 経営数値目標

引用:ライト工業

 

中期経営計画の最終年度22年3月期は、売上高と営業利益でも達成予想です。

 

株主還元方針

株主還元に関しては、安定的な配当を継続することを基本方針にしています。

 

ライト工業は、配当性向30%以上を目指しています。

 

 

また21年5月14日から11月30日までの期間で自社株買いを発表しています。

 

内容は100万株もしくは、15億円を上限にしています。

 

前回は19年でしたが、ほぼ上限の株数と金額まで自社株買いを完了させています。

 

 

配当金の推移と株主優待

配当金の推移

引用:バフェットコード

 

  • 配当金:51円(2022年3月期)
  • 配当利回:2.71%(2021年8月20日)
  • 配当性向:30.3%

 

ライト工業の配当は、9年連続増配しています。

 

22年3月期は、1円増配して51円の予定です

 

ただし配当は、年1回の期末配当のみの実施になっています。

 

配当性向は30.3%で財務体質もかなり優良なので増配余力もあります。

 

株主優待

残念ながらライト工業は、株主優待の設定がありませんでした。

 

 

まとめ

ライト工業を買うなら、長期保有を目的に購入したい。

 

21年度から25年の5年間で、国土強靭化の5か年で加速計画が始まっています。

 

仮に25年以降も日本国内での災害が増えてきているので、長期保有出来る銘柄です。

 

 

22年3月期も増収増益予想で、過去最高を更新予想になっています。

 

チャートを見ても月足と週足の移動平均線が全て上向きです。

 

長期保有目的の場合は、買いのタイミングを考える必要はないと思います。

 

しいて言うと1850円付近まで下がる事があれば買い時になります。

 

 

営業利益率、ROE、ROAは、ゼネコンの中でも平均を大きく上回っていて優秀です。

 

財務状況も高い自己資本比率、ほぼ無借金経営の有利子負債倍率、豊富な余剰金になっています。

 

この、業績と財務内容を見ると安心して投資できる銘柄です。

 

 

配当に関しては、ライト工業は期末配当のみの実施です。

 

22年3月期も増配予定で9年連続増配しています。

 

配当利回りは、決して高いとは言えませんが配当目的でも検討出来ます。

 

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