株価分析(設備工事)

九電工(1959)の株価を分析【高配当銘柄】

九電工(1959)の株価を分析していきます。

 

九電工を5つのポイントで説明

  • 九州電力グループの総合設備会社で電気設備業界3位のサブコン
  • 首都圏を含めた都市圏の再開発と東南アジアでの受注拡大に注力
  • 経営効率、利益率は平均を上回っていて財務体質や利益剰余金はかなり優秀
  • 配当金は12年連続減配無しで連結配当性向25%が目安
  • 週足の窓を埋めて3400円付近の節目を超えれるかに注目

 

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九電工の概要

九電工は、九州電力グループの総合設備会社で業界3位の電気設備サブコンです。

 

サブコンとは

ゼネコンから設備工事の一部を請負う工事業者

 

1944年12月に配電線および屋内線の電気工事会社として九電工は創立されました。

 

1964年には同業他社に先駆けて、空調管設備工事にも事業を拡大してきました。

 

九電工の特徴として、九州電力の配電線工事の約85%は九電工が施工しています。

 

配電線工事とは

配電変電所から電柱上に設置される柱上変圧器までの区間の配電線に関する工事。

 

天神ビッグバン・ウォーターフロントネクスト・博多コネクティッド

引用:九電工

 

九電工のお膝元の福岡県では、天神ビッグバンや博多コネクティッドの再開発事業が行われています。

 

この2つの再開発の先にはウォーターフロントネクストの再開発事業も控えています。

 

この事から、九電工が持つ市場は急激な減少になる可能性は低い事が分かります。

 

九州エリアで見るとTSMC熊本工場の建設でシリコンアイランドの復活が期待されています。

 

この半導体関連工場に対して、確実な受注を目指しています。

 

首都圏での事業拡大

引用:九電工

 

2016年から首都圏での事業内容の拡大を行っています。

 

これは、東京オリンピック関連の工事を含めた受注エリアの拡大を狙ったものです。

 

実際に九電工は、国立競技場の電気設備を受注する等の多くの大型物件を首都圏で受注してきました。

 

直近の2021年には中央理化工業、セントラル総合開発、日本環境設計にM&Aや資本提携を行いました。

 

今後も首都圏だけでなく都市圏の再開発が活発になるので九電工も最重要課題としています。

 

東南アジアに絞った海外展開

引用:九電工

 

九電工は、日系企業が多数進出している東南アジアにターゲットを絞って海外事業を展開しています。

 

東南アジアのシンガポール、マレーシア、タイ、ベトナムの4カ国に5の拠点があります。

 

シンガポールに九電工の統括会社を設置しています。

 

東南アジアでの主な顧客は、日系企業です。

 

主にビルや工場の電気、空調、衛生設備工事、省エネルギー工事の設計施工を行っています。

 

APECO(Asia Projects Engineering Pte Ltd)

APECOとは、アジアプロジェクトエンジニアリングPte株式会社の事です。

 

2013年5月に九電工は、このAPECOをグループの一員にしています。

 

このAPECOは、シンガポールでプラントエンジニアリング工事やメンテナンス工事を展開している企業です。

 

特に電力、石油・ガス、石油化学のエンジニアリング、建設、メンテナンスの分野におけるリーディングカンパニーです。

 

 

事業セグメント

九電工の事業は、主に2つのセグメントから成り立っています。

  • 設備工事業:主に配電線工事・屋内配線工事・電気通信工事等の電気工事及び空気調和・冷暖房・給排水衛生設備・水処理工事等の空調管工事の設計・施工
  • その他事業:工事に関連する材料及び機器の販売事業、不動産販売事業、再生可能エネルギー発電事業、人材派遣事業、ソフト開発事業、環境分析・測定事業、医療関連事業、ゴルフ場経営、ビジネスホテル経営、商業施設の企画・運営等

 

九電工のセグメント別売上構成比(2022年3月期)

 

九電工の売上の主力は、設備工事業で全体の95.5%を占めています。

 

九電工の工事部門別売上構成比(2022年3月期)

 

九電工の工事別での売上の主力は、屋内線工事になり全体の52.7%を占めています。

 

2番目に大きいのが空調管工事で31.9%、3番目に大きいのが配電線工事で12.2%になります。

 

電力系電気サブコンの中で、空調管工事の売上の比率が一番大きいのが九電工です。

 

他の電力系の電気設備のサブコンは、空調管工事の売上高は全体の10%台後半です。

 

九電工は、設備工事のサブコンとしても高い競争力を持っていることが分かります。

 

九電工の得意先別売上構成比(2022年3月期)

 

九電工の得意先別売上構成比を見ると、主力は一般得意先で87.3%になります。

 

九州電力グループ傘下の企業ですが、九州電力グループの売上高はわずか12.7%です。

 

この九州電力グループへの依存度が低い事も九電工の特徴の一つです。

 

九電工のセグメント別利益構成比(2022年3月期)

 

九電工の利益の主力は、設備工事業で全体の92.4%を占めています。

 

設備工事業の利益率は8.3%になっています。

 

 

株価の推移

月足10年チャート

引用:株探

 

週足5年チャート

引用:株探

 

株価指標

  • PER:9.1
  • PBR:0.91

 

建設業の平均PERが9.8倍、PBRが0.9倍な事を考えるとほぼ妥当と判断されています。

 

チャート分析

月足10年チャートを見ると、直近5年の株価の動きは高値圏から下落して横ばいです。

 

また3000円付近が下値目途になっている事が分かります。

 

月足移動平均線は12MAと60MA下向きでローソク足は24MAと60MAを割り込んでいます。

 

週足5年チャートを見ると3000円付近が節目になっている事が分かります。

 

週足移動平均線は52MAは下向きですが13MAと26MAは上向きに転換しています。

 

また22年10月に3000円の節目を抜けてきました。

 

次は、窓を埋めて3400円付近の節目を超えていけるかに注目です。

 

 

業績と収益性の推移

売上高と営業利益

引用:株探

 

売上高の過去最高は2020年に4289億円、営業利益の過去最高は2019年の367億円です。

 

23年3月期は、物価高騰を反映した価格交渉を進める事で増収増益を予想しています。

 

経営効率

引用:株探

 

  • 営業利益率:7.50%
  • ROE:10.08
  • ROA:6.69%
  • EPS:352.9

 

大手電気設備サブコン5社の平均ROE7.2%、ROA4.23%なので、経営効率は平均的を上回る企業になります。

 

大手電気設備サブコン5社の平均営業利益が6.42%なので、平均的を上回る利益率です。

 

 

財務状況

引用:株探

 

  • 自己資本比率:63.2
  • 有利子負債倍率:0.06倍

 

九電工の財務体質は、年々改善傾向になっています。

 

大手電気設備サブコン5社の自己資本比率の平均が59.6%なので、平均を上回る企業です。

 

有利子倍率は、0.08倍とかなり健全です。

 

利益剰余金の安心できる目安は、総資産に対して30%以上です。

 

剰余金は増加傾向で、総資産に対して65.9%もあります。

 

 

中期経営計画

九電工は、2020年から2024年までの中期経営計画を発表しています。

 

業績目標

引用:九電工

 

九電工は、2024年度の売上高5000億円、営業利益500億円を目標にしています。

 

経常利益率は10%以上、ROIC(投下資本利益率)も10%以上を目指しています。

 

ロードマップ

引用:九電工

 

 

配当金の推移と株主優待

配当金の推移

引用:バフェットコード

 

  • 配当金:100円(2023年3月期)
  • 配当利回:3.13%(2022年11月4日)
  • 配当性向:28.3%

 

九電工の配当は、2011年3月期から12年連続減配をしていません。

 

配当金に関しては、連結配当性向25%を目安としています。

 

23年3月期の配当金は、100円の配当維持を予定しています。

 

九電工の財務状況と剰余金比率はかなり優秀です。

 

今後の配当維持や増配余力に関しては問題ありません。

 

株主優待

残念ながら九電工は、株主優待の設定をしていませんでした。

 

 

まとめ

九電工を買うなら、3400円の節目を超えてから購入したい。

 

チャートを見ると直近は3000円付近が下値目途になっています。

 

週足移動平均線は、13MAと26MAが上昇傾向に転換してきています。

 

まずは、22年1月に出来た窓を埋めれるかに注目です。

 

窓を埋めたあとの節目は3400円付近になるので、3400円を超えてくれば購入を検討出来ます。

 

23年3月期は、増収増益予想で売上高は過去最高を更新予想です。

 

物価高騰で利益が追い付いていない事もあり、EPSは減少予想です。

 

九電工の経営効率や利益率は平均を上回っていて、財務体質もかなり優秀です。

 

配当金は、連結配当性向25%を目安にしていて12年連続減配していません。

 

九電工は、九州電力の配電線工事のシェア85%と安定した事業を持っています。

 

しかし九州電力への依存度は15%と低く、一般の民間企業の比率が圧倒的に大きいです。

 

また他の電力会社系の電気設備サブコンと比べても空調管工事の比率も高いのが特徴です。

 

いかに九電工の営業力や総合力が強いかが分かります。

 

また海外事業は東南アジアに4か国5拠点を展開しています。

 

今後は、海外事業や九州エリアだけでなく首都圏での受注増に注目です。

 

九州エリアは、天神ビックバンやシリコンアイランドの復活が期待されています。

 

全国的に見ても都市圏の再開発の需要は高まっています。

 

九電工の当面の業績は、引き続き安定した成長が見込める企業です。

 

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